タルトタタンとは、リンゴのキャラメリゼとタルトが合わさった甘くほろ苦い、フランスではとても有名なスイーツです。
本記事では、タルトタタンの
- 由来
- 基本レシピ(+栄養量)
- 簡単な作り方
- 失敗原因と対処法
- 材料の代用2点
- アレンジレシピ3点
※所々にポイント・コツを掲載しています。お見逃しなく!
を紹介しています!
「タルト系ケーキって手間多いよね…」と思われがちですが、実はタルトタタンを簡単に作ることができるみたいです!

それでは、レッツ・タルトタターン♪
タルトタタンの由来


どうして「タタン」という名前のタルトなのでしょうか?名前の由来を簡単に紹介します♪
タタン姉妹
19世紀後半のラモット=ボーヴロン(現在のロワール=エ=シェール県)に、ステファニーとカロリーヌというタタン姉妹がいて、「タタン」というホテルを経営していました。
ある日もいつものように伝統的なりんごのタルトを作っていました。



りんごをバターと砂糖で炒めすぎたわ!焦げるような匂いがしてきた…
ええぃ!タルト生地をのっけてオーブンで焼いて失敗をチャラにしましょ♪



姉さん!キャラメルの香ばしい香りのするタルトができてるわ!
試食してみましょうよ♪



砂糖とバターの香ばしさとりんごのソースが生地にしみ込んで美味しいわ!
ひっくり返したタルトなんて斬新ね!看板メニューにしましょう!



私たち姉妹の名をとって「タルトタタン」という名前のお菓子にしましょ♪
タルトタタンのレシピとは





リンゴは2個で十分♪ハンドミキサーがあった方がやりやすいかも♪
基本のレシピ
まずはタルトタタンの基本のレシピです!
〈分量(約8人分)〉
材料 | 量 |
---|---|
りんご | 2個 |
グラニュー糖(上白糖でもOK) | 100g |
無塩バター | 30g |
卵(Mサイズ) | 2個(100g) |
上白糖 | 60g |
薄力粉 | 60g |
無塩バター | 20g |
準備する道具
- 18cmケーキ型(丸)※底が取れるタイプ
- ふるい
- ゴムベラ
- ハンドミキサー
- ボウル(大:生地用)
- フライパン
- 計量スプーン
- 計量カップ
- クッキングシート(型に合わせてカット)
- 竹串
- 失敗は成功の基という気持ち
栄養量と効能
〈1人分(1/8切)〉
栄養素 | 量 |
---|---|
カロリー(エネルギー) | 227kcal |
たんぱく質 | 2.5g |
脂質(1日あたり62.0g) | 6.2g(1日量の約10%) |
利用可能炭水化物(糖質) | 41.5g |
塩分量(1日あたり6.5~7.5g未満) | 0.1g(1日量の約1%) |



医者いらずの果物「りんご」をピックアップ!
- 旬は夏の終わり~秋冬
- 皮にハリ・ツヤ、ずっしり感、色づきが良くお尻部分にわっか模様があるものが良い
- 水溶性食物繊維のペクチンを多く含み、消化促進・胃酸のバランス調整効果があり便秘や下痢に良い
- ポリフェノールの一種「カテキン」含有:抗酸化作用があり、高血圧やがん予防、老化抑制に期待できる
- ポリフェノールの一種「ケルセチン」含有:動脈硬化やがん予防に有効とされている
タルトタタンの簡単な作り方


タルト系のケーキは難易度が高いイメージですが、炊く・混ぜる・焼くの3ステップでできます!
コツさえ覚えてしまえば簡単にできるので、ポイントも作り方と一緒に解説しますので見ていきましょう!
タルトタタンの作り方
タルトタタンの作り方やポイントを解説していきます!
下準備① 生地用の無塩バターはレンジで溶かしておく(溶けて少し熱い程度でOK)
下準備② クッキングシートを底と側面の形にカットし、油を薄く塗ってシートをくっつけておく
- りんごは皮を剥き8等分にカットする
- フライパンにグラニュー糖を入れて強火で熱し、淡い茶色のカラメル状になったらバターを加えて溶かす
- りんごを入れて、少し柔らかくなったら火を止めて冷ます(30分くらい)
ポイント!
- ボウルに卵と上白糖を合わせ、ハンドミキサーで25分間混ぜる



長時間、混ぜることで生地を焼い後の膨らみに影響するよ!
りんごキャラメリゼが冷めるまでの待ち時間で作っちゃおう!!
- ②にふるった薄力粉を入れてゴムベラでさっくりと混ぜる(混ぜすぎ注意!)
- 溶かした無塩バターを加えてさっくりと混ぜる
オーブンを170℃に予熱する
- ①のりんごを綺麗に並べ敷き詰め、残ったカラメルを流し込む
- ③の生地を優しく流し込み、型ごと少し持ち上げトントンと落として空気を抜く
- 170℃予熱の完了を確認したら速やかに庫内に入れる
- 40分焼く(焼きが浅いと感じる場合は、3~5分ずつ追加していく)
- 焼きあがったら竹串を刺してドロっとした生地がついてこなければOK
- 側面のオーブンシートをとって型に皿をかぶせて裏返し型からはずす(りんご面が上になるイメージ)
ポイントまとめ
- 生地用の無塩バターはレンジで溶かしておく
- カラメリゼは焦げだすと早いので目を離さないようにする
- りんごは外側が柔らかくなる程度でOK
- 生地をミキサーで25分間泡立てるのは、生地が失敗しないようにするため
- 薄力粉を合わせたら混ぜすぎないようにする
タルトタタンの失敗原因と対処法


タルトタタンを作る際に起こった失敗原因を3つ紹介します。これらの対処法を知っていれば失敗も怖くないですよ♪
水分多くりんごがばらけた
焼きあがったタルトタタンを裏返したら水っぽくてりんごがばらけてしまった…。
原因
- りんごの種類
- カラメルが足りなかった
- 加熱によって水分が多く出てしまった
対処法
- りんごの種類によっては水分(果汁)が多いものもある
- 酸味が強く荷崩れしにくい「紅玉」が適している
- ジョナゴールドかシナノゴールドだと多少荷崩れしやすいが使うことができる
- カラメルもりんごを留める一つの要素なので少ないと感じたら追加で作る
- カラメリゼの加熱が弱いと焼き上がり後にサラサラになるので、カラメリゼをしっかりと焦がす



でもどれくらい煮れば良いか分からないよね?
カラメリゼを時間経過の様子も合わせて詳しく紹介してるから参考にしてね♪
りんごが潰れてしまった
カラメリゼしたりんごが柔らかすぎて潰れてしまった…
原因
- カラメリゼで加熱しすぎたorつつきすぎた
- りんごの種類
対処法
- りんごは加熱すると柔らかくなり、煮崩れしやすくなるので加熱しすぎない
- りんごをひっくり返したり、良かれと思ってつつき過ぎると崩れてしまうのであまり触らない
- 煮崩れしにくいりんごを選ぶ(紅玉またはジョナゴールドかシナノゴールド)
生地が膨らまない
りんごのカラメリゼが成功しても生地で失敗すると元も子もないですね。膨らまなかった生地は焼き上げた後に硬くなってしまいます。
原因
- 材料が冷えたままだった(温度差)
- 薄力粉を入れてから混ぜすぎた
- りんごのカラメリゼを冷ましていなかった
対処法
- バターは溶かした後に冷めないようにして、混ぜる時には少し熱いくらいの温度にする
- 薄力粉を加えた後に混ぜすぎると、グルテン(小麦たんぱく)が増えて膨らみを阻害するので注意
- 熱々のカラメリゼしたりんごで焼くと、生地の膨らみにムラができるので必ず冷ましてから生地を流し込む
タルトタタンの材料代用







やぁ!久しぶり!「チョコバナナ」のレシピでも書いてたけど、バナナは加熱することで甘みが増すから代用するものGOODだナナ♪
バナナ
りんごの代わりにバナナで代用できます!火が通ったバナナだと甘さも増して美味しそうですよね!
大きい房のバナナなら4~5本、小さめの房であれば6~7本くらいです。適宜足してください。
- 完熟バナナだとドロドロになってしまうので熟していない硬めのバナナを使用してください。
作り方の変更点です
- バナナはカラメリゼしない。カラメリゼのみ(グラニュー糖とバター)を作って冷ます
- クッキングシートを敷いた型に冷ましたカラメリゼを流し込み、その上にバナナを敷き詰める
- 生地を流し込んで、オーブンで焼く
冷凍パイシート
生地を作るのすら面倒!って思ったそこのあなた♪とっても便利な「冷凍パイシート」があるんです!
タルトタタンの生地をパイシートで代用して時短することもできます!
冷凍パイシートを使用する時の注意点
- 必ず解凍して室温に戻しておく
- 使用する型の底型に合わせてカットする
- オーブンで焼く際に蒸気を逃すため、フォークで数か所穴(ピケ)をあける
- ツヤ出しは不要なので卵液は塗らない
- オーブンの温度は180℃と少し高めにして焼き時間も5~10分伸ばすなど調整する



あら♪先ほどのバナナの代用タタンにパイシートが使えそうね?
パイ生地だから果物のソースをよく吸ってくれそうよ♪
タルトタタンのアレンジレシピ





どんなアレンジレシピがあるのかしら?楽しみね!
桃のタルトタタン
桃の缶詰を使えば簡単にできちゃうんですよ!黄桃・白桃どちらでもOKです。ただ、先ほど紹介した作り方と少しだけ順番が変わるので説明しますね♪
分量は桃の缶詰1缶で、他は変更ありません。
材料 | 量 |
---|---|
桃(缶詰) | 1缶 |
グラニュー糖(上白糖でもOK) | 100g |
無塩バター | 30g |
卵(Mサイズ) | 2個(100g) |
上白糖 | 60g |
薄力粉 | 60g |
無塩バター | 20g |
- 桃を取り出してシロップをよく切っておく。等分にくし形に切って型の底に並べ敷き詰める
- グラニュー糖を熱して少し茶色くなってきたらバターを加えて溶かしながら焦がして、室温で冷ます(失敗原因のカラメリゼ動画参照)
- ※生地の作り方は「タルトタタンの作り方」を参照
- ①に②のカラメルを流し込み、生地を流し込んだらオーブンで焼く
桃の缶詰の場合は、カラメルを別に作る過程が変更点です。



この場合は桃をカラメリゼするのでなく、別に作って流し込むってのがりんごのタタンとの違いだよ!
冷凍パイシート+カスタード
〈分量(8人分)〉
材料 | 量 |
---|---|
りんご | 2個 |
グラニュー糖(上白糖でもOK) | 100g |
無塩バター | 30g |
卵黄 | 1つ |
グラニュー糖(上白糖でもOK) | 25g |
牛乳 | 125ml |
薄力粉 | 13g |
バニラエッセンス | 1~2滴 |
冷凍パイシート | 1~2枚 |
〈作り方〉上記の表で黄色線はカスタードクリームの材料です。
りんごのカラメリゼは作り方は変わりません。カスタードクリームは冷凍のもので代用してもOKです。
カスタードクリーム作り方
- ボウルに卵黄・グラニュー糖を合わせて擦り混ぜていき、白っぽくなるまで混ぜる
- ふるった薄力粉を加えて、ダマにならないように混ぜていく
- ②がクリーム状になってきたら、温めた牛乳(少しふつふつとする程度)を2回に分けて加える
- バニラエッセンスを加えて混ぜ、さらさらの状態に混ざったらOK
- よく混ざったら、鍋に④を濾しながら移す
- 弱火~中火で加熱しながら混ぜていくとクリーム状になってくるので弱火にする
- 引き続き加熱しながら混ぜて硬さがでてきたら完成なので、器に移して冷やす
冷凍パイシートの使用方法
- 解凍する(冷蔵室で解凍か、使用する10分前に室温に置いて解凍する)
- 型に合わせてカットする
- 蒸気を逃がす穴(ピケ)をフォークで数か所開ける
- 余った生地はひとつにまとめて別のレシピに使える
フライパンでタルトタタン
ケーキの型もオーブンも無いよ!って方、ご安心ください。
なんとフライパン一つでできるタルトタタンのレシピです。うマッチョそうです♪
まとめ
失敗から生まれたタルトが今のフランスでは誰もが知る伝統菓子になっているなんて、人生何が起こるか分からないですね。
まさに偶然から生まれた発明、とも言えますね!
それではタルトタタンの簡単レシピまとめです。
- りんごのカラメリゼはつつきすぎたり、りんごの種類によっては煮崩れしやすいので注意
- 固めるためのカラメルが少ない場合はカラメルを別に作って追加する
- 皮はペクチンが豊富なため、りんご部分を固めるのに一役買うので捨てずに一緒に炊く
- 薄力粉を混ぜてからは混ぜすぎないように注意
最後までお読みいただきありがとうございました!
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